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第2章 来客

皆からの希望を聞いて、結局、土曜日の夜にした。

「さあて、料理はどうしよう？メインは何がいいかな？」

久美子が腕組みをしてあれこれ思案していた。

「久美子も大変だから、ピザとかお寿司とかデリバリーで頼んだら？」

「あ、それいい！そうしよ！後は私が唐揚げとかパスタとかサラダを作ればいいよね？」

「うん、それがいいよ。あと、ビールとか焼酎は俺が買ってくるよ」

「うん、お願いね♪」

段取りは決まった。

後は当日を待つだけだった。

「あ、私、道場に行って来るね♪」

「あ、そっか、今日は水曜日だもんな。いってらっしゃい！」

久美子は毎週水曜日に祖父が開いている空手道場で女性や子ども達に空手を教えているのだ。

三段の久美子は師範代というポジションになるそうだ。

普段の優しい久美子と空手の師範代を務める久美子とは同じ人物だとはとても思えなかった。