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第2章 来客

土曜日。

夕方の５時からスタートにしていたのだが、気の早い連中がフライングで４時半にやって来た。

最初に来たのが、中川（♂）、木下（♂）の２人だった。

「よう、お邪魔するよ」

「こんちは！」　　

２人をリビングに案内し、適当に座ってもらう。

今日は男が４人、女が２人来る予定だった。

女の２人は久美子が仲良くしている斎藤さんと池田さんだった。

５時になり、皆が時間通りにやって来た。

「やあ、お邪魔します！」

「久美子、来たよ～」

男女４人をリビングに案内し、祐介はビールや料理をテーブルに運ぶのを手伝った。

一通り料理を並べた後、デリバリーのピザが届いた。

祐介が玄関に行き、ピザを受け取った。

「さあ、これで全部揃ったわね」

久美子が額の汗を拭きながら、笑顔でテーブルにやって来た。

「これ、遅くなったけど、私達からのお祝いね！」

女性２人から久美子と祐介にそれぞれリボンをあしらった包み紙が渡された。

「ありがとう！」

久美子が大げさな位に喜んでいる。

「俺達からは・・」

男達からは箱入りの冷えた缶ビールとウイスキーの瓶が
手渡された。

「ありがとう！」

祐介が礼を言って受け取った。

「今更かと思うけど、久しぶりに会う人もいると思うから、一応簡単に自己紹介をしましょうか！」

久美子が皆にビールを注ぎながら提案した。

「あ、そうよね」

皆が賛成し、一人づつ自己紹介が始まった。

「俺は山田翔、今は大手の不動産会社で働いている。成績は今一つだけど、何とか頑張ってるよ。何かいい情報があったら教えてくれ！ちなみにまだ独身！」

「俺は木下、親父の後を継いで車の整備工場をやっている。車の事なら何でも言ってくれ！あ、俺も独身です」

「私は・・斎藤さんだぞー！って、あまり受けなかったけど、今は結婚して、２歳になる娘がいます。旦那の稼ぎが悪くて苦労してるけど、何とか明るく元気にやってまーす！」

芸人の真似をして名乗った♀は久美子の親友の斎藤彩だ。

「私は池田由希子！色々あって、今はバツイチ！誰かいい男性がいたら紹介して下さい！」

皆が次々に自己紹介をして最後に自己紹介を始めたのは
当時学年１のイケメンと騒がれていた矢野だった。

「矢野です。仕事は保険の営業。保険に入りたい人いたら紹介してくれ。ちなみに独身です」