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第2章 来客

久しぶりの再会に皆が盛り上がっていた。

バツイチの池田さんに山田と木下が言い寄っていた。

祐介も久美子も一人一人と酒を継ぎ合い、楽しく会話を交わしたのだった。

さすがに８人も集まると収集が付かなかった。

ただ、皆が忘れていないのは、互いにビールや酒を注ぎ合う事だった。

祐介も久美子もさほど酒は強くはなかったが、自宅で飲んでいるという安心感もあって注がれるまま口にしていたのだった。

相手を変えながら、皆が席を移動して懐かしい話に花を咲かせていた。

その中で祐介の気を引いたのは、イケメンの矢野が久美子と談笑している姿だった。

テーブルの反対側だったから、会話の内容までは聞こえなかったが、何やら楽しげに話している。
　　　
もし久美子とまだ結婚していない状況だったら、祐介は２人の談笑する姿を目にして平常心ではいられなかった筈だった。

何故なら、矢野は昔も今も俳優になれそうなイケメンだったし、祐介の記憶では矢野は女に手を出すのが早いともっぱらの評判だった事を思い出したのだ。

たが、久美子に限っては・・
　
久美子は空手三段の猛者なのだ。
　
口だけが達者なイケメンなど、言い寄られたら一発でＫＯしてしまうだろう。

祐介は自分にそう言い聞かせて隣りにいる山田と談笑を続けたのだった。。