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パートさんの頼み事 〜アイリスの色香〜【完結】
第6章 罪悪感
結局、そのあと夕方からメールや電話のやり取りも無く
うちにやって来ることもなく
夜になりました
昨日はこの時間にバイト君とウスイさんが来てくれたのですが、
いまはサカタさんのことばかり考えていました
ボクは節操が無いのでしょうか
夜、遅い時間になってやっとサカタさんからメールが来ました
「遅くなってごめんなさい」
「いえ、ボクは時間がありますから……」
なにかと忙しいサカタさんと違って、ボクは毎日部屋の中に閉じこもっているだけなのですから
「連絡しなかった日が長かったわ」
「ボクもです、送れませんでした」
「私も、嫌われちゃったと思ってたから
でもふたりとも同じこと考えてたのね」
「そうですね、これ以上嫌われたくないって思ったら、怖くなってしまって……」
「ごめんなさい、やっぱり私が悪かったのよ
本当に、受け入れるつもりで行ったのに……
時間を巻き戻してほしいわ」
時間を巻き戻すなんて、ロマンチックな事を言いますね、サカタさんは
もし時間が巻き戻ってたら、あのあとどうなっていたのでしょう
本当に受け入れてくれたのでしょうか
いや、ボクにそこまでする勇気があったでしょうか
「今日ね、旦那の病院に着替え持って行ってたの
で、やっぱりまた手でしてくれって言われて
わたし旦那のを扱いやすくながら、ずっとジロウ君の事を考えていたわ」
「前に、夫婦だから良いじゃないって言ってたじゃないですか?」
「違うのよ、シテあげるならジロウ君のがいいと思ってしまったの……」
なんだか
旦那さんに申し訳ないですね……
なんて、返そうかなと思っていたら
次のメールが届きました
「でも、あの雨の日……拒んでしまったとき、
旦那さんに悪い、て思ってしまったの
それまではジロウ君とそうなりたいって思って家に行ったのに、
それで今日は旦那さんのをしながら、ジロウ君がいい、て思ってしまって……
わたしがダメなのよ……」
とても罪悪感が出てきました
サカタさんご夫婦の仲を引き裂いてしまうようなことをボクはしてしまったのでしょうか