この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
駆け込んだのはラブホテル
第14章 朝
布団の中で桜木の素肌を抱き締めた。
柔らかくて、滑らかな肌が、直に守屋の胸に触れる。
「……うち来たらいいじゃないですか」
桜木は顔を赤らめて俯きながら、そう言った。
「いつもお世話になるわけにはいかないよ」
ふうん、と桜木は呟きながら、守屋の背中に手を回した。
「一緒に住むのかと思った」
「……!?」
守屋の心臓が止まりそうになる。
「……い、いつから起きてたんですか」
「さあ?」
桜木が意地悪に笑う。
……見られていたのか。
検索のはじめに、二人暮らしの部屋でフィルターを掛けていたのを。
「……まあ、いずれ、と、ちょっと思ってましたけど」
すぐというわけではない、もちろん。
桜木がこれから自分と付き合ってみて、大丈夫かどうか、判断するのには時間が掛かるだろう。
けれど、桜木は嬉しそうに笑って、守屋の胸に顔を埋めた。