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駆け込んだのはラブホテル
第6章 寝顔に我慢できなくて



 髪で陰になった桜木の首筋、弱く曲げられた指、閉じた目蓋と長い睫毛、滑らかな頬。

 桜木の寝顔を、眺めることができる日が来るなんて、思っていなかった。



 幸せだな、と呟きかけて、何をまるで、付き合っているかのような勘違いをと自嘲する。


「……別に、寝顔を見る権利を手に入れたわけじゃないんだよな……」

 そのとき、桜木がもぞもぞと動いて、ちょっと上を向いた。



 第一ボタンを外した寝巻きから、ほんの少しだけ、谷間が覗いているような気がして、守屋の心臓は急に早鐘を打ち始めた。



 見てはいけない――いや――確かめなければ。

 あれは、きっと光の加減でそう見えるだけで、自分は何も見ていなくて、だから自分は潔白であるということを、証明するために、もっと近くでよく見なければ。



 ただ、もっと近くで見たいだけの言い訳なのは、自分でもわかっていた。



 守屋は、ベッドの上に片膝をついた。

 桜木は、同じベッドに入るところまでは、許していたはずだ。
自分は何も悪いことはしていない。

守屋は自分にそう言い聞かせる。


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