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第13章 はじめての

　桜木をもう手放せない。



「桜木さん……！」



　守屋は懸命に桜木の乳首をしゃぶる。
手は、桜木の胸を、大きく捏ねるように揉んでいた。
守屋が腰を振るのと同じリズムで、桜木も腰を前後に動かしていた。
桜木の喘ぐ声と、ぴちゃぴちゃと守屋の舌が動く音が、空間を支配していた。



　守屋は、頭を上げると、反対の突起を舐め始めた。
さっきまで舐めていたほうの突起は、固くなってぴんと上を向いていた。
指で触ると、唾液で濡れていた。
守屋は、桜木の右の乳首を指で摘んだり捏ねたりしながら、左の乳首を舐め続けた。



「守屋さ、あ、も、無理、やめて、」

　守屋の後頭部を撫で続けていた桜木がそう言うので、守屋は顔を上げた。

「やめてほしいの？」

「やめてっていう、わけじゃないけど、その……」

「けど？　何？」



　守屋は至って真剣に聞く。

　桜木が、もじもじと両手を胸の前で合わせる。膝を擦り合わせるように動かす。
けれど、守屋にはそれは見えていなかった。ただ衣擦れの音だけが、守屋の耳に届いていた。



　桜木は手探りで守屋の手を取ると、スカートの上から、自分の太ももに置いた。

「……こっち？」

　守屋が、その手を、スカートの上で横に滑らせる。
一瞬のことだった。
守屋の手の平が、桜木の太ももから、いちばん敏感な部分に触れるか触れないかのところを経て、反対の足の付け根へと移動した。
桜木が、んっと嬌声を上げた。
それが答えだった。