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駆け込んだのはラブホテル
第13章 はじめての
「今日、その、俺……挿れたい、ん、だけど」
「私も……そのつもりでいます」
「電気、つけちゃ駄目?」
話が戻る。
「桜木さんを傷つけたくない」
桜木は答えない。
「電気つけられないなら、今日最後まではやめとくかも」
「……ちょっとだけ、なら、いい」
「ありがとう」
守屋が枕元に手を伸ばす。
夜光塗料を頼りに、段階的に付くライトの、いちばん暗い明かりを灯してみた。
目が慣れれば、ぼんやりと桜木の顔が浮かんでくる。
その下の白く滑らかな体も、柔らかそうな、いや、実際柔らかい丸い胸も、その真ん中についた、ピンク色の蕾も。
それから。
おへそから更に下に視線をやると、ベッドにぺたんと座った足の間は影になっていてよく見えなかった。
ただし、下着が無理やり横にずらされて、茂みが顔を覗かせているのだけ辛うじて見えて、その隠された状態が、逆に守屋の想像を掻き立てた。
守屋が唾を飲むのと、下着の中でペニスがまた動くのが同時だった。
一方、桜木は守屋を見ていた。
自分を舐めるように見つめる熱い視線。
上下する喉仏。
細いけれどごつごつとした体は、女と違って皮膚の下がすぐ筋肉であることを物語っていた。
それから、黒い下着に包まれた、一点、盛り上がったそれは、苦しそうに下着の布を押し上げていた。
「桜木さん、脱がせていい?」
桜木は、小さく頷く。そして、私もする、と答えた。