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君と偽りのドライブに
第22章 2‐11:はじめてを君に



「え、ほんとに? そう?」

 私が混乱しているのに気がついたのか、彼はようやく動きを緩めてくれた。

「……ほんとにそうって、何が?」

 言われてみれば、色も臭いもない、気がする。

 もろに被った彼のおなかはびしょびしょだった。



「ほんとにその……潮吹き? なの?」

「もしかして……有紗、はじめて?」

「うん……だから、そう見えて本当は、ただ、やっちゃっただけって可能性、も……っ」



 私は最後まで台詞を言うことができなかった。
彼のモノが私の中で膨らんだ。それはもう、感触でわかるほどに。



「ちょ、哲弥、何……」

「嬉しいこと言うなよ……っ」



 哲弥が徐々に動きを早める。私の背中を強い力で上下に揺らしながら、動きやすい体勢でもなかろうに、がしがしと腰を突き上げる。
もうさっきまでの浅い抽挿ではなく、子宮をノックする、深い律動だった。



「有紗……ごめん、止まんないっ……!」

「あ、てつ、や、ああっ!」



 もはや私の口から漏れる声は、言葉にならなかった。

彼の動きに合わせてベッドがぎしぎしと揺れた。
ぱんぱん、と彼の腰が私にぶつかる音と、ぐちゅぐちゅと誰の体液かわからないものが混ざり合う音がする。



「有紗……っ、有紗……っ!」

 私の名前を呼びながら、哲弥は懸命に腰を振っていて、

「イクっ……!」



 すぐに達して、私の中のできるだけ奥に、白い液を放とうとしていた。



 もちろん、それは、彼がきちんとつけてくれた避妊具の中に仕舞われるわけだけど。


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