この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
12歳年下の彼に看病される話
第5章 芸術の秋…とかしてみたり
貰った地図を頼りにして、
ぐるっとコスモスを楽しみながら。
その美咲地区を巡る。
「何か不思議な感じ…、
普通にお家がある隣を、
こんな風に歩かせて貰ってるとか…」
『そうですね…、ああ、見て下さいよ
巴さん、あそこのコスモス真っ白ですね…』
白いコスモスの畑の前で、
港斗が写真を撮りましょうと言って来て。
『白いコスモス…、巴さんにピッタリです』
ニコニコといつもの笑顔で笑いながら、
白いコスモスが似合うと言われてしまって。
どうにも…、恥ずかしい感じがする。
港斗に、数枚白いコスモスを背景にして
写真を撮られて。
「あ、だったら…港斗君には
あっちが似合いそうかも…」
そう言って少し先にある、
オレンジ色のコスモス畑を巴が指さして。
『オレンジ色のコスモス・花言葉』
自分のスマートフォンの音声検索で
オレンジのコスモスの花言葉を
港斗が調べていた様で。
ちょっとムッ…とした顔を、
いつも穏やかでニコニコしてる彼が
珍しくしたと思ったら、その後
嬉しそうな顔をしていたので。
それが気になってしまって、
こっそり自分のスマートフォンで
巴が、オレンジの
コスモスの花言葉を検索すると。
一番最初に…”幼い恋心”と言うのが出て来て。
私が年齢差を理由にして、最初の頃
交際を断ったから…気にしてるのかと
内心ハラハラしてしまった巴だったのだが。
そのまま、検索した結果をスクロールすると。
”野性的な美”と言う
花言葉が出て来て。
彼のご機嫌が直ったのは…、
この所為??って思ってしまった。
でも…野性的かはさておいて、
港斗君のイメージには
オレンジが似合うと思うから。
私は花言葉を知って居て、
オレンジが良いって
言った訳じゃないし。
オレンジのコスモスをバックにして、
数枚自分のスマートフォンで
港斗の写真を撮って。
一緒に撮りましょうと声を掛けられて、
身体を寄せ合って港斗が
高い位置で構えてくれたカメラを見上げて
一緒に記念撮影をした。
そう言えば、気になってしまった。
港斗君はすぐに花言葉調べてたけど。
もしかして…、意味があって…白にしのかな?
そう思ってしまうと、気になってしまう。
白のコスモスにどんな意味があるのかって。
『気になってませんか?巴さん
白のコスモスの花言葉……知りたいですか?』