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ジュエリー
第3章 蜜月、そして酷愛


「んっ、はぁっ、んんっ」

「宝石……ん、……」


 同じ赤が、二つの唇の狭間でとけ合う。薄まっていくルージュを往き来させて、珊瑚は宝石の歯列を分けて、舌を招く。どちらかの唾液が顎へ向かった。可憐な顔を支える顎先、そこに伝った色水を追って舌を這わせて、また、艶かしく喘ぐ唇をキスで塞ぐ。一度でも他人のちょっかいを受けた唇、珊瑚は宝石の唇から配偶者の名残をかき消さんとばかりに、呼吸も唾液も貪る。水が水を弾く音、嬌音、いくら愛でても全然足りない唇は、いかにしても上品に触れていられなかった。


「──……」


 キスを離すと、宝石の目が、濡れごとの直後くらいにとろけていた。

 珊瑚は宝石の腰に腕を絡めて、顎をくいっと持ち上げる。


「いけないお義母様」

「っ、……その呼び方、やめて」

「お義母様じゃない。あたしとしては、奥様になって欲しいけど」

「…………」


 珊瑚は宝石の指示通り、湯を沸かしたり野菜を切ったり、良妻の鏡のような恋人の補佐を務めた。


 ふっ、と、宝石の双眸がどこか遠くを望んだ。
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