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残り火
第5章 金曜日
 それに今は道具だって充実している。
昔と違ってネット通販で気軽に購入できる。
最初に購入したのはディルドという性具で、
色も形も触り心地もすごくリアルでびっくりした。

 俊郎はそれを、私の顔の前にもってくる。
表面のディテール。
血管まで再現されている。
そのリアルさに、私はなにも言われていないのに、
思わず舌を伸ばしてしまう。
匂いまでそっくり、とはさすがにいかないけど、
私はそれに、丁寧に舌を這わす。
俊郎に見られながら。

 いやらしい舌使いだ。

先の部分にキスをして、形に沿って舌先を動かせる。
そこと私のクリトリスが連動しているように、
じんじんと痺れてくる。
思わず手が伸びそうになる。
でも自分では触らない。
我慢、我慢を積み重ねることで、
感度がどんどん上がっていくのがはっきりとわかるから。

 咥えて。

 俊郎に言われ、私は素直にそれを咥える。
私も触って欲しい、と目で訴える。
お願い、なんでもするから……
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