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残り火
第5章 金曜日
 理性を狂わされた私は、そのあと、
自分が自分ではないと思うほど乱れた。
もっと喉の奥に突っ込んでほしくて、
自分から首を動かした。
涙と鼻水で顔がぐちゃぐちゃで、
でもそんなみっともない顔も見てもらいたかった。
ぐぐっと喉の奥を圧迫されると目の前がチカチカして、
何度も胃液を嘔吐しながら、
太ももが熱く濡れていくのを感じていた。
恍惚としていた。
お漏らしまでしてしまった私に、
いけない子だね、とお仕置きをしてもらえると思いながら、
頂点に向かって登りつめていった。

 俊郎と出会ってから、私は自分の変化に驚いている。
それまでは年下ばかりを相手にし、
セックスの主導権はいつも私が握っていた。
年下の子とのセックスは、させてあげる、
俊郎とは、してもらう、という感覚。
してもらうセックスを覚えた今は、
させてあげるセックスの、なんてつまらないこと。

 私はもうこの先二度と、年下の子を相手にすることはない。
もっといえば、俊郎以外とはセックスをしないだろう。
する価値を、見いだせないだろう。
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