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絶対に許さないからね
第11章 大事なもの
「大きいもの?
なんなら着払いで送ってくれてもいいけど」

「いや、直接手渡したいんだ。
大事なものなんだ」

 大事なもの、と言われ、
わたしは少し身構えた。

「週末、そっちへ行っていいか?」

 いいよ、と軽く答えかけて、
部屋の中のやったらかしの惨状を見て、
慌てて、だめ、と言った。
銀ちゃんもいないしってことで、
少しだけ掃除をさぼっているのだ。
ほんとうに、ほんの少しだけ。
片づけるのがめんどくさい。

「わたしがそっちへ行くわ」

「そうか。
じゃあまただいたいの時間わかったら電話くれ。
駅まで迎えにいくよ」

 電話を切ると、すぐに詩子がリビングに入ってきた。
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