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絶対に許さないからね
第11章 大事なもの
「さあ? 出て行っちゃった」
兄が出て行った方を指差しながら、
わたしは言った。
ふーんと答えながら、明らかに詩子は、
そんなことどうでもいいって顔。
揉みくちゃにされて、
あっちこっち毛が逆立っているオーロが、
次の指令を待つように、詩子を見上げている。
そんなオーロの頭を撫でてやりながら、
詩子はわたしの顔をちらちら見て、
そわそわしている。
「いいわよ、行ってらっしゃい。
でも部屋に入る前に、
ちゃんとノックするのよ」
オーロは詩子が大好きで、
詩子はおばあちゃんが大好きなんだな。
なんのしがらみも迷いもなく、
おばあちゃん、
と甘えに行ける詩子を少し羨ましく思う。
詩子は元気よく、うんっ、
と返事をして、にっこにこでリビングを出て行った。
入れ替わるようなタイミングで、兄が戻ってきた。
兄が出て行った方を指差しながら、
わたしは言った。
ふーんと答えながら、明らかに詩子は、
そんなことどうでもいいって顔。
揉みくちゃにされて、
あっちこっち毛が逆立っているオーロが、
次の指令を待つように、詩子を見上げている。
そんなオーロの頭を撫でてやりながら、
詩子はわたしの顔をちらちら見て、
そわそわしている。
「いいわよ、行ってらっしゃい。
でも部屋に入る前に、
ちゃんとノックするのよ」
オーロは詩子が大好きで、
詩子はおばあちゃんが大好きなんだな。
なんのしがらみも迷いもなく、
おばあちゃん、
と甘えに行ける詩子を少し羨ましく思う。
詩子は元気よく、うんっ、
と返事をして、にっこにこでリビングを出て行った。
入れ替わるようなタイミングで、兄が戻ってきた。