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絶対に許さないからね
第13章 墓参り
「ちょっと、なんでクーラー入れてないのよ。
熱中症熱中症って、
お兄にも言われてるでしょう?」
リビングは扇風機が回っているけど蒸し暑かった。
ダイニングテーブルの椅子がひとつ引かれたままなので、
そこに母が座っていたと想像できる。
テレビもつけずに、
ひとりでぼうっとしていたらしい。
考え事?
なにを?
だれのことを?
母が父のことを愛していたのは間違いない。
死がふたりを別つまで愛し合っていたこと、
疑いようがない。
でも、それでも、
母の中には忘れることのできないひとが住み続けているのだ。
そのひとのことも、大切にしているのだ。
目を閉じて、
自分の心境を冷静に、冷静に見つめる。
わたしも、もう子どもじゃない。
いろいろなことが変わってしまった。
でも変わらないことなんて、
どこにあるだろう。
熱中症熱中症って、
お兄にも言われてるでしょう?」
リビングは扇風機が回っているけど蒸し暑かった。
ダイニングテーブルの椅子がひとつ引かれたままなので、
そこに母が座っていたと想像できる。
テレビもつけずに、
ひとりでぼうっとしていたらしい。
考え事?
なにを?
だれのことを?
母が父のことを愛していたのは間違いない。
死がふたりを別つまで愛し合っていたこと、
疑いようがない。
でも、それでも、
母の中には忘れることのできないひとが住み続けているのだ。
そのひとのことも、大切にしているのだ。
目を閉じて、
自分の心境を冷静に、冷静に見つめる。
わたしも、もう子どもじゃない。
いろいろなことが変わってしまった。
でも変わらないことなんて、
どこにあるだろう。