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絶対に許さないからね
第15章 サプライズ
詩子に関して、新しい心配事が増えてしまった。
こんなはずじゃなかったのに、と思う。
そんなことないから大丈夫って思う反面、
でもまさかって気持ちがどうしても残ってしまう。
決して油断できない。
なぜなら、相手はかなりの強敵なのだ。
この前、墓参りとは言え、
母とふたりで出掛けたことをだれかに言いたくて、
ついうっかり詩子にしゃべってしまった。
美香ちゃんだけずるい、
と詩子はかなり本気で拗ねた。
あたしに内緒で、
ふたりで出掛けるなんてひどい。
あたしも行きたかった。
ほんとうに大人ってずるい!
詩子が、わたしより母を好きにならないか心配だ。
この勝負、フェアじゃない。
わたしは親として、
詩子が悪いことをしたら叱らないといけないのに、
母は甘やかし放題なのだ。
こんなのはまったくもってフェアじゃない。