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絶対に許さないからね
第2章 平和な時間
「肉じゃが、冷蔵庫にあるから、
自分でほしいだけチンしなさい」

 母は忙しいのだ。
洗濯機が、洗い終わりをピーピーピーと告げている。
詩子は、うぇーとなんとも言えない返事をしながら、
だるそうに立ち上がった。

「目玉焼き、塩ふらないでね。
今日はソースで食べる」

「ソース!」

 すっとんきょうな声をわざとあげてみせる。
我が家で目玉焼きをウスターソースで食べるのは詩子だけだ。
ケチャップやマヨネーズなんかも使う。
わたしも銀ちゃんも塩一択で、
極々たまに醤油を数滴落とすくらい。
だから目玉焼きは三日続くと飽きるけど、
詩子は味変するので毎日でも食べられるらしい。

 お湯が沸いたので、
詩子にほうじ茶を入れ直してやる。
詩子はお腹が弱いので、
朝、冷たい飲み物はだめ。
味付けなしの目玉焼きを出してやると、
詩子は肉じゃがをおかずに、
ご飯を食べ始めていた。
ご飯には青じそのふりかけがかけられている
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