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絶対に許さないからね
第2章 平和な時間
「えー、普通じゃない?」
「普通のなにが悪いの。普通でいいのよ、普通で」
今度は詩子が、鼻の下を伸ばした変顔をする。
なかなかに腹が立つ。
「ああそうだ。次の土曜日、
おじいちゃんの法事だから、
友達と遊ぶ約束しちゃだめよ」
唐突に思い出したので言った。
「おじいちゃんって?」
箸で切り取った目玉焼きの白身に、
半熟の黄身を絡ませながら詩子が聞く。
「おじいちゃんよ。
ほら、牧原のおじいちゃん」
説明してやると、詩子は思い出したように、
ああ、と言った。
ほんとうに思い出したかどうかは微妙な返事。
「牧原の家に行くの?」
そうよ、と答えると、ふーん、と言う。
わたしが実家に帰りたがらないので、
詩子にとっても牧原の家は遠い存在なのだろう。
「普通のなにが悪いの。普通でいいのよ、普通で」
今度は詩子が、鼻の下を伸ばした変顔をする。
なかなかに腹が立つ。
「ああそうだ。次の土曜日、
おじいちゃんの法事だから、
友達と遊ぶ約束しちゃだめよ」
唐突に思い出したので言った。
「おじいちゃんって?」
箸で切り取った目玉焼きの白身に、
半熟の黄身を絡ませながら詩子が聞く。
「おじいちゃんよ。
ほら、牧原のおじいちゃん」
説明してやると、詩子は思い出したように、
ああ、と言った。
ほんとうに思い出したかどうかは微妙な返事。
「牧原の家に行くの?」
そうよ、と答えると、ふーん、と言う。
わたしが実家に帰りたがらないので、
詩子にとっても牧原の家は遠い存在なのだろう。