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絶対に許さないからね
第3章 母のワンピース
「あらかわいい。その恰好で行く?」

「そんなわけないじゃん……」

 白地に紺のドット柄、おへその下まで隠れる、
子ども子どもしたパンツ一枚きりのはだかんぼう。
すとんとした、凹凸のない体つき。

「じゃあ、はやく服着なさい」

 わたしの喪服と詩子の制服、
ふたつ一緒にガーメントバッグに入れる。

「あのワンピース、着ていきたい」

 開けっ放しのクローゼットを指差し、
詩子が言う。
ワンピースは何枚か持っているけど、
詩子がどれを着たいと言ってるかわかる。

「だめよ。
さっきブラウスとスカート出してあげたでしょう。
あれ着なさい」

「あのワンピースがいい」

「だめ。あれはだめよ。また今度ね」
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