この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
絶対に許さないからね
第4章 愚かな母
「ご無沙汰しています」

 膝をつきながらわたしは言った。
感情を圧し殺して発した言葉は、
思った以上によそよそしく響く。
麦茶のグラスをお盆ごと母の前に置くのも、
乱暴な動作になってしまった。
緩みかけた空気が一瞬で引き締まってしまう。
母の顔も強ばる。
そんなつもりなかったのに。

「まだ住職さんくるまで時間あるでしょう?
リビングでゆっくりしてれば?」

 その言葉も冷たく、ぞんざいに響く。

「ううん、私はいいの。
ここにいるわ」

 逃げるように母は言った。
喉が萎縮しているような、か細い声。
わたしから目を逸らせるその視線の先には、
かわいそうな父の遺影。
まだ裏切られていることを知らない、
元気だったころの穏やかな笑顔。
/189ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ