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絶対に許さないからね
第6章 意地悪
「なんでよ?
どうしてそんなに行きたいのよ」
「知らねえよ。
行きたいって言うんだから、
行かせてやればいいじゃないか」
「なんなの?
なんか思い出でもある場所なの?」
「いやわからん。
でも行ったことはないらしい」
兄も首を傾げているようだ。
行ったことはない、と母が言うなら、
ほんとうに行ったことはないのだろう。
それは信用できる。
母はうそをつかない。
あのときからずっと、
いかなるときでも。
「なんて温泉?」
兄が教えてくれた宿の名前をメモする。
聞いたこともない温泉宿。
「なんでこんなとこなの?
近くにもっといい温泉あるじゃない」
その温泉までの半分の距離のところに、
全国的にも有名な温泉街がある。
どうしてそんなに行きたいのよ」
「知らねえよ。
行きたいって言うんだから、
行かせてやればいいじゃないか」
「なんなの?
なんか思い出でもある場所なの?」
「いやわからん。
でも行ったことはないらしい」
兄も首を傾げているようだ。
行ったことはない、と母が言うなら、
ほんとうに行ったことはないのだろう。
それは信用できる。
母はうそをつかない。
あのときからずっと、
いかなるときでも。
「なんて温泉?」
兄が教えてくれた宿の名前をメモする。
聞いたこともない温泉宿。
「なんでこんなとこなの?
近くにもっといい温泉あるじゃない」
その温泉までの半分の距離のところに、
全国的にも有名な温泉街がある。