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絶対に許さないからね
第6章 意地悪
「俺もそう言ったんだけどな。
違うらしいんだ。
どうやら単に温泉につかりたいってわけじゃなくて、
その宿に行きたいらしいんだ。
その宿じゃなきゃだめらしいんだ」
「なにそれ。ますます怪しいじゃない」
「だから、怪しいと思うなら、
一緒に行ってこいって。
ちょうど銀ちゃんもいないんだし、
それくらいの時間取れるだろ?」
「だめよ、詩子どうするのよ」
「うちで預かるよ。
しのぶもオーロも喜ぶ」
断る理由を、兄にひとつずつ潰されていく。
「なあ、俺からも頼むよ。
そろそろ母さんを自由にしてやろう。
これは父さんの――」
お風呂の内ドアが開く音が聞こえ、
そっちに気を取られて兄の言葉の最後を聞き逃してしまった。
違うらしいんだ。
どうやら単に温泉につかりたいってわけじゃなくて、
その宿に行きたいらしいんだ。
その宿じゃなきゃだめらしいんだ」
「なにそれ。ますます怪しいじゃない」
「だから、怪しいと思うなら、
一緒に行ってこいって。
ちょうど銀ちゃんもいないんだし、
それくらいの時間取れるだろ?」
「だめよ、詩子どうするのよ」
「うちで預かるよ。
しのぶもオーロも喜ぶ」
断る理由を、兄にひとつずつ潰されていく。
「なあ、俺からも頼むよ。
そろそろ母さんを自由にしてやろう。
これは父さんの――」
お風呂の内ドアが開く音が聞こえ、
そっちに気を取られて兄の言葉の最後を聞き逃してしまった。