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絶対に許さないからね
第6章 意地悪
 お知らせを読み進めると、
九月いっぱいで閉鎖とある。
行くなら予約しないとだめだろうし、
ほんとうにもう時間がないらしい。
母と繋がっていると意地悪なわたしが強いけど、
想像の母の前では、意地悪はどんどん劣勢になっていく。
母を泣かせてしまった罪悪感が、
わたしの首を絞めにくる。

「なに見てんの?」

 頬に冷たい感触。
詩子が、わたしにも麦茶を入れてくれた。
ちょっとした心遣いが嬉しいじゃないか。
ビール飲みかけだけど、こっちはもういらない。

「んー、ちょっとね」

 わたしは曖昧な返事を返す。

「あ、そうだ詩子。あんた、
おばあちゃんと温泉行ってきなさい」

「えー、なにそれ、いきなり」
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