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絶対に許さないからね
第1章 暗い水辺
「ひとりで寝るのが寂しいなら、
一緒に寝てあげてもいいよ」

 薄暗くてもはっきりわかる。
詩子はにやにやしている。

「嫌よ。詩子、寝相悪いし、
ゆっくり寝れないわ」

 手をひらひらさせて、追い払う仕草をした。

「よかった、断ってくれて。
あたしもママの歯ぎしり我慢して眠れる自信ないわ」

 ほんと生意気だ。

「詩子、もう十歳でしょう?
いい加減ママって呼ぶのやめなさい」

「じゃあ美香ちゃん」

 半笑いの顔で詩子は言った。

「あほ。もうさっさと寝なさい。
朝、起こさないわよ」

「寝る寝る。しょんべんしてからねー」

「詩子っ」
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