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情報ねずみは眠らない
第4章 情報屋の前の顔【前編】
「…そんな…、そんなことで…、家族全員殺されたの…?」

ひなは信じられない気持ちで、目を見開いた
両親が新薬の開発に携わっていることは、知っていた
それを困っている人の役に立てたいと願っていることも…

「あの製薬会社は、裏と繋がってるとこがあるからね~。邪魔になった研究員の口封じなんて簡単なことだよ。それも、一家全員強盗に襲われたという、不幸な事件にみせかけて、ね」

「…じゃぁ…、私と、弟…は…」

「ああ、『ついで』だね!ついでに殺されたんだよ~」

明るい声で言われ、ひなの身体は抗えない怒りで震えていた
テレビには、桜木一家の葬儀の様子が映し出され、ひなの学校の同級生が泣きながらインタビューに答えている

「君役の死体は、この蓮谷(ハスガヤ)先生に用意してもらったんだよ~。ちゃんとお礼言ってね~」

「……実験で余ったのが、たまたまあっただけだ…」

死体を用意…一体この白衣の男は何者なのか、ひなは恐怖心を押し込める
そして、強い口調で目の前の男2人に向かって言い放った

「私が…復讐、する」

2人はその言葉に動きを止め、ひなを見た

「家族を殺すよう指示した、会社の奴らを見つけ出して、復讐する。…死んだお父さん達と、同じ目に合わせる!!」

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