この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
情報ねずみは眠らない
第4章 情報屋の前の顔【前編】
銀次が部屋を出て行き、残された蓮谷とひな
落ち着いて、部屋を見渡すと医療器具的なものが並んでいる

「…ここって、病院?蓮谷さんは、お医者さんなの?」

背中の痛みを堪えながら、ひなは蓮谷に言った
蓮谷は何かをカチャカチャと、手元で動かしながらこちらを振り向きもせず答える

「…病院なんかじゃねえよ…。俺も医者じゃねえ…」

「え、でも死にかけてた私を治療してくれたんでしょう…?」

不意に、蓮谷はひなを見て、冷たい口調で話し始める

「俺は銀次に金を貰って、お前を生かしたんだ。それと、お前の親の形見の新薬、今からお前でこの薬を試させてもらう」

「えっと…わかった」

「……お前実験体になるって、意味わかってんのか?」

「だって、お父さんとお母さんが作った薬でしょ?きっと大丈夫だと、思うんだけど…」

蓮谷は気に食わないといった態度で、薬を調合している
そして試験管に入った琥珀色の液体をひなの口に近付けた
…薬はおかしな味で舌をピリピリさせたが、不思議と嫌な感じはしなかった

「…飲んだか?…この薬は身体自体の治癒能力を活性化させることで、外傷を早急に修復する薬だ…。今までも似たような薬はあったが、この新薬の効果は段違いに強く、そして早い」

蓮谷の説明を聞きながら、ひなは声がどんどん遠くなってゆく気がした

「だが、その効果の強さ故に副作用も強い。人間は眠っている間に、傷を癒す能力があるが、それを更に高める為に、この薬は服用すると、身体は傷を治すことだけを目的に活動しはじめ、しばらく昏睡状態に陥る」
蓮谷の説明を最後まで聞く前に、ひなは深い眠りに落ちていた
死んだように身体を投げ出すひなを見つめて、蓮谷は小さく呟いた

「……だから、昏睡状態から無事に目を覚ますことができるか、っていうのが…、この薬の実験内容だ…」
/91ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ