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情報ねずみは眠らない
第4章 情報屋の前の顔【前編】

銀次が部屋を出て行き、残された蓮谷とひな
落ち着いて、部屋を見渡すと医療器具的なものが並んでいる
「…ここって、病院?蓮谷さんは、お医者さんなの?」
背中の痛みを堪えながら、ひなは蓮谷に言った
蓮谷は何かをカチャカチャと、手元で動かしながらこちらを振り向きもせず答える
「…病院なんかじゃねえよ…。俺も医者じゃねえ…」
「え、でも死にかけてた私を治療してくれたんでしょう…?」
不意に、蓮谷はひなを見て、冷たい口調で話し始める
「俺は銀次に金を貰って、お前を生かしたんだ。それと、お前の親の形見の新薬、今からお前でこの薬を試させてもらう」
「えっと…わかった」
「……お前実験体になるって、意味わかってんのか?」
「だって、お父さんとお母さんが作った薬でしょ?きっと大丈夫だと、思うんだけど…」
蓮谷は気に食わないといった態度で、薬を調合している
そして試験管に入った琥珀色の液体をひなの口に近付けた
…薬はおかしな味で舌をピリピリさせたが、不思議と嫌な感じはしなかった
「…飲んだか?…この薬は身体自体の治癒能力を活性化させることで、外傷を早急に修復する薬だ…。今までも似たような薬はあったが、この新薬の効果は段違いに強く、そして早い」
蓮谷の説明を聞きながら、ひなは声がどんどん遠くなってゆく気がした
「だが、その効果の強さ故に副作用も強い。人間は眠っている間に、傷を癒す能力があるが、それを更に高める為に、この薬は服用すると、身体は傷を治すことだけを目的に活動しはじめ、しばらく昏睡状態に陥る」
蓮谷の説明を最後まで聞く前に、ひなは深い眠りに落ちていた
死んだように身体を投げ出すひなを見つめて、蓮谷は小さく呟いた
「……だから、昏睡状態から無事に目を覚ますことができるか、っていうのが…、この薬の実験内容だ…」
落ち着いて、部屋を見渡すと医療器具的なものが並んでいる
「…ここって、病院?蓮谷さんは、お医者さんなの?」
背中の痛みを堪えながら、ひなは蓮谷に言った
蓮谷は何かをカチャカチャと、手元で動かしながらこちらを振り向きもせず答える
「…病院なんかじゃねえよ…。俺も医者じゃねえ…」
「え、でも死にかけてた私を治療してくれたんでしょう…?」
不意に、蓮谷はひなを見て、冷たい口調で話し始める
「俺は銀次に金を貰って、お前を生かしたんだ。それと、お前の親の形見の新薬、今からお前でこの薬を試させてもらう」
「えっと…わかった」
「……お前実験体になるって、意味わかってんのか?」
「だって、お父さんとお母さんが作った薬でしょ?きっと大丈夫だと、思うんだけど…」
蓮谷は気に食わないといった態度で、薬を調合している
そして試験管に入った琥珀色の液体をひなの口に近付けた
…薬はおかしな味で舌をピリピリさせたが、不思議と嫌な感じはしなかった
「…飲んだか?…この薬は身体自体の治癒能力を活性化させることで、外傷を早急に修復する薬だ…。今までも似たような薬はあったが、この新薬の効果は段違いに強く、そして早い」
蓮谷の説明を聞きながら、ひなは声がどんどん遠くなってゆく気がした
「だが、その効果の強さ故に副作用も強い。人間は眠っている間に、傷を癒す能力があるが、それを更に高める為に、この薬は服用すると、身体は傷を治すことだけを目的に活動しはじめ、しばらく昏睡状態に陥る」
蓮谷の説明を最後まで聞く前に、ひなは深い眠りに落ちていた
死んだように身体を投げ出すひなを見つめて、蓮谷は小さく呟いた
「……だから、昏睡状態から無事に目を覚ますことができるか、っていうのが…、この薬の実験内容だ…」

