この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
正義と道徳のアクメ
第2章 生まれて初めて女性器に口をつけた!
 背中に肘の骨が刺さる痛みに、思わず学は「チっ…」と舌を鳴らす。
 すると大柄な男は、整髪料で尖らせた頭を斜めに傾けて大股で引き返してきた。啓子は学の陰で身をこごめる。
「お前…今、チって言ったろ?」
「あ、いや…別に…」
「言ったろ!」
「違………あうぅっ!」
 学は髪を掴まれて屈ませられたところを、革靴の先で顔を蹴り上げられた。「ちょっとぉ、遅れるよ?」と連れの女に腕を引かれ、男は学に唾を吐きつけて去っていった。
「ま、学さん…!大丈夫…?」
 差し出されたハンカチを手をかざして辞退する学。大勢が往来する駅構内のなか、啓子の他に誰ひとりとして彼を気づかう者はいなかった。
「クソっ…頭の腐った社会の底辺が…どうせロクな職にも就いてない奴らだろうがよ…」
 捨て台詞まじりに弱々しく立ち上がろうとする学に、啓子は淡々と告げる。
「多分、あの人たち公務員だと思う…」
「はぁっ…?あんなチンピラがか?」
「今日、この近くで教育シンポジウムがあるから…教員かも…」
 学は白と黒の正方形のタイルが敷き詰められた駅構内の床に視線を落とし、唇を震わせた。
「特別採用枠の教員ってああいう感じの人、多いし…」
「お、俺は………」
「仕方ないよ、今の人怖そうだったし…気にしなくていいと思う…」
 うなだれる背中に啓子の指先がそっと触れた途端、
「ウォォォォオォォォォォォっ………!!!」
学は天井の高いターミナル駅の構内じゅうに響き渡る咆哮を上げた。
「ま、学さん…?」
 こうもわがままに、心のままに、叫び声を上げるのは生まれて初めてのことだった。
 罪。
 そんな言葉が頭によぎる。初めて味わう罪の艶かしさに学は密かに射精した。
「なぁ…その三百万、使わないでおこうよ」
「え…どうして?」
「俺たちみたいな奴らにも希望が必要だ。いざって時のために取っておこう」
「じゃあ、これからどうするの?」
「カネは、今の奴らから貰う…」
「ど、どうやって?」
「襲う」
「学さん………」
 謀略の主は緩やかに立ち上がると、土埃を払って力強く宙を見つめた。
「正しく道徳的に生きてきたってのにこうやって逃げる羽目になって…そのうえ、ああいうクソどもに萎縮して生きてくなんて…間違ってると思わないか?」
「ん…あっ…はぁっ…はぁぁ…」
/89ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ