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正義と道徳のアクメ
第2章 生まれて初めて女性器に口をつけた!
 学はそんな二通りのピストンを交互に繰り返すことで、啓子をより深いアクメへと誘えるのではないかと………
「あぁっ!まっ、学さん…!学さぁぁんっ…!」
「どうしたっ…イキそうなのか…?」
「違うぅっ…!左っ!」
 啓子の視線を追うと、昏倒していた筈の男が真っ赤に眼をひん剥いて何かを握り込んだ拳をこちらへ振り下ろしていた。
「くぁっ…うあぁっ!」
 カコンっ!と硬い音が頭蓋骨に響き、続けてカランカラン…と金属音がアスファルトの上を跳ね回った。
 男はすぐさまその場へしゃがむと、倒れたままの女を背後に守るようにバールのようなものを拾って学を睨み上げた。
「こんのクソ野郎っ!花梨をこんなにしやがって…タダで済むと思うなよ…」
 どうやら学はバールのようなものを脳天に振り下ろされたものの、男が弱っていたため軽症で済んだようだった。遅れて生暖かい流血が瞼の上やもみあげへ垂れてくるのを感じた。この現状に背骨に凍った針金が通され、額の痛みどころではなかった。
 にもかかわらず肉棒には許容量以上の血流が流れ込み、内部から押し膨らまされた啓子は「んあぁ…」と場にそぐわぬ桃色の声を漏らした。
「些細なことで人の女殺っといて平然とオマンコしてるとはよぉ…どんだけ道徳感トチ狂ってんだ…このxxxx野郎っ!」
「うっ…」
 フラフラ立ち上がる男が再び振り上げた金属の湾曲部分は、確実に自分の眉間を捉えている。だが学は、道徳感を咎められた罪悪感に死に等しい恐怖を感じさせられ、かつて家族に与えられた罰をフラッシュバックさせて身動きが取れなくなっていた。
 だのに勃起はよりいっそう酷くなり、陰囊から射精を促す甘い諦念がしつこく突き上げていた。
 混乱。
「嫁とコイツの旦那が死んだら一緒になろうと本気で思ってたのに…また、別の女探さなきゃいけねぇだろうがよぉぉっ!」
 男が全力で腕を振り下ろす───瞬間、何かが脆く砕けるパチンという音と同時に、男は眼球から火花を出してまたもや投げ捨てた荷物のようにその場に横倒しになった。
 啓子の手にはいつの間にか道義の雷が…スタンガンが握られていた。
「け、啓子さん…」
 啓子は倒れた男を見開いた猫目に映すと、
「わぁっ………うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ………!!!」
繁華街じゅうに轟くほどの金切り声をあげた。
「どうした…どこか怪我したかっ?」
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