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正義と道徳のアクメ
第4章 少女の分泌液の甘さは望まぬ挿入の苦しみをいくぶん慰めた!
 啓子の頬の傷から流れる赤黒い血糊は胸元までもを汚し、二の腕を押さえる指の間からは鮮血が流れ出し、閉じた太股の下の木板には白濁色の体液と混じった血溜まりが出来ていた。
 啓子に不安げな視線を送られた学はうつ伏せに倒れている男の首元に、
 バツンっ…!バチっ…!バチィンっ…!
 と、スタンガンの電撃を連続で見舞った。固太りで骨密度の高そうな男の身体がポップコーンのように軽やかに跳ね上がった。
「こっ、この野郎ぉぉっ…!中野さんに何してんだゴラぁぁっ!」
「なるほど…大切な人を守りたいと思うとこうも覚悟が決まるもんなんだな…」
 全裸の女獣にナイフを向けられた侵入者は、素知らぬ顔でパチパチと火花を爆ぜ散らかしながらスタンガン側面の目盛りをカチカチと親指で押し上げ、ふたたび昏倒している極道者のうなじに押し当てた。
 舎弟の少年たちは次第に表情を引き攣らせてゆく。
「このヤクザは菱形会系海猫一家若頭の中野仁義で、出島かおり…お前の愛人だな?」
「テメェっ…!知ってて良くそんなことやれんなぁ…あぁんっ?いい度胸だよ…組織にミンチにされる前にあたしがミンチにしてやんよ!」
 少女が一歩踏み出すと、バツゥンっ!バっチィンっ!と中野の身体が一度目は活きのいいエビのように、二度目は若手芸人の逆バンジーのように先刻よりも高く高く羽ばたいた。若頭の青白い唇からは詳細不明の泡が流れ出し、美貌をひしゃげさせた少女は淫部から粘液をハチミツのように垂らした。
 あまりにもゆきすぎた自身の凶行に、学は密かに本日二度目の射精に至っていた。
「コレは猛獣用のスタンガンをカルト教団が魔改造したシロモノだ…あと何回やったら死ぬのか俺にも良く分かんなくてな…」
「うっ…うぅぅっ…!」
 少年たちが伺うような視線を送るが、少女はナイフを構えたまま動かない。
 ふたりの熟女は浮き具が積み上げられた小屋の隅で抱き合って震えていた。
「キース!ケントっ!動くな…動いたら後で殺す…」
 背後でコソコソ動き出した少年たちを極道の女は一喝する。
「俺と…そこで傷だらけになってる彼女は死に場所を探して旅をしている…別にあんたにここで殺されても構わない…けどな、このチンピラヤクザは道連れにさせて貰う…」
 すると少女の瞳からはポロポロ…と大粒の涙が溢れ出し、自身が痛めつけた啓子のような清廉で高潔な顔を覗かせた。
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