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正義と道徳のアクメ
第4章 少女の分泌液の甘さは望まぬ挿入の苦しみをいくぶん慰めた!
 スナック通りで啓子が少女たちに囲まれている場面を学は発見したものの、たったひとりで五人を排除するのは困難だと思い、少女がベラベラと口にしていた素性を元に中野仁義の居場所を突き止め、酒に酔ってこんこんと眠っていた所をスタンガンで制圧してあの小屋へ引きずって来たという。
「俺こそ助けんの遅くなっちまって…そんな傷まで負わせて…本当に済まなかった…」
「ううん」
 謝る学のズボンの前に、啓子がそっと指を添わせる。
「ねぇ…さっき、あの不良の子に言ったことって本音なの?」
「な、何のことだ…?」
「もうっ、とぼけるならもういい…」


 沖へ出るとボートを止め、俺と彼女は何度も激しく求め合った。
 初めて彼女とセックスをした時よりもどうもよそよそしく、やけに初々しく、出会う前に時間が巻き戻ってしまった感じすらした。
 だけど、その合間に冷蔵庫に入っていたのを片っ端から貪り喰った飯と酒は、本当に最高だった。
 この右頬の傷と共に、大切な形見のひとつになった。
「こんなにご飯が美味しいのって生まれて初めてかも!心から気を許せる人と食べるご飯ってこんなに美味しいものだったんだね…でも、良いのかなぁ?こんな贅沢…」
「良いんだよ。あんま我慢ばっかしてたら俺たちみたいになるからな」
「確かにっ!」
 そう言って笑う彼女は、何度か分かりやすく押し黙った。なのに俺は、訊くことが出来なかった。
 そんな俺の気持ちを慮ってか、
「やっぱり、死ぬなら学さんと一緒がいいなってあらためて思ったの、さっき…」
「痛てぇっ!痛いって…」
悪戯っぽく笑いながら彼女は俺の右頬の絆創膏をつついてきた。
 俺がつつき返せないことを分かってるからか、彼女は子猫のように獰猛な顔で何度も何度も傷に触れてきた。

 彼女がこんなにも無邪気な女だったとは、俺は知らなかったんだ。
 知らなきゃ良かった───だなんて、この時はこれっぽっちも思わなかったんだ。



第5章 女上司の性器からは畳や襖のような風情ある芳香が立ちのぼる! へつづく
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