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正義と道徳のアクメ
第1章 とても言葉に出来ない箇所に彼女の舌が這い回ってるんだ!
 男はどう反応して良いかさっぱり分からない、といった顔ぶりでただ私を見下ろしていた。それはそれはとても誠実な困惑っぷりだった。
「こんなこと言って何ですけど、私…死にたいって思って家を飛び出してきたんです」
 気がつくと私は、どういう訳か心の内を一晩限りの初めての客に次々とまくし立てていた。こうもあけすけに自分の想いを人に話せたのは生まれて初めてのことで、私はもっともっと自分をさらけ出したくて仕方がなくなってきた。
「痛っ…!あうっ、うっ…」
 ようやく男は、不格好ながらゆっくりと腰を前後に動かしはじめた。軋む痛みに血を吹く肉管となった私は、かえってその痛みにこの晩の行動を慰められているような気になった。
「あぁっ!き、気持ちいい…うぅっ…」
 いや、依然としてただ痛くて痛くて仕方ないんだけど、女性ライターさんのエッセイに『気持ちいいって言い続けてると本当にそうなってくる』という一節があり、試してみているだけだった。
 こんな緊急時にそんな芸当が出来るだなんて、いかに私がこれまで無理をして生きてきたかを突きつけられたようだった。
 けれど、そのうち、
「んっ…あぁ…い、いいかも…何か、本当にいい感じかもです…」
本当に良くなってきた。
 これがセックスの良さなのか。なるほどね、皆がこぞってセックスセックスって目の色変える理由が少し分かりかけてきた。
 この圧倒的な肯定感───心が、身体が、過去が、未来が、このままパっと手を離してもっと溺れて藻掻いても構わないんだよ。と、今感じている全てを肯定されていると信じられるほどの。
 瞳孔を開いて必死に腰を振っている見知らぬこの男にだって、絶対的に頼ってしまえそうな気すらする安心感。
 と、セックスの入り口に味をしめかけた途端、その動きがピタリと止まる。
 男は眼を真っ赤に充血させ、この世の終わりのような辛辣な顔で固まっていた。
「どうして…やめちゃうんですか?」
「いや、その…もう、終わってしまって…」
 残念だったけど行先の見えぬ快楽に不安になりかけていたので、そう聞いて正直ホっとした。が、私から抜け出そうとした男を腕が勝手に掴んで引き止めた。
「あのっ、もしかして…キスもしたことないんですか?」
「ない…けど…」
「私で良かったら…してみません?」
 男が目を逸らすので、私はその視線を追うように顔を傾けた。
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