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正義と道徳のアクメ
第5章 女上司の性器からは畳や襖のような風情ある芳香が立ちのぼる!
 翌日の午前五時四十五分頃のこと。啓子は『前進の村』道場の最寄り駅の上りホームへ向かう階段を駆け下りていた。
 今朝早く学と啓子は道場を抜け出して盗難車で南へ向かったものの、この駅舎を通りすぎたあたりで啓子がトイレに寄りたい言い出し、難色を示す学を駅前のロータリーに待たせてひとり駅舎へ入って行った。
 一時間に数本しか列車の来ない駅はしんと静まり返り、上りホームにも線路を挟んだ下りホームにも人影はなく、乾いた朝風がしなやかに線路上を通り抜けていった。
 すると、監視カメラの死角になっている階段下の駅そば屋跡の前にあるベンチに、スマホを触っている女性がひとり座っているのが見えた。啓子は女性のあまりに整然とした美貌に息を飲まされた。
 紺色のワイドパンツにベージュのリブニットという非の打ち所のないオフィスカジュアルが、センターパートの長い黒髪をより知性的に煌めかせる。胸元のカーブを堂々と世間に披露しておきながら、ひどく清潔感のある佇まいに啓子はうっかり(綺麗な人…)と好感を抱いてしまう。
 だが、気を取り直して困った様子でホームの端にウロウロと佇み、線路に落とし物をしたとベンチの女性に声をかけた。
 女性は肘掛けのバッグの上にスマホを置き、長い髪を耳にかけて一緒に線路を覗き込んだ。が、線路の上にはゴミひとつ見当たらなかった。
 何を落としたのか女性に問われ、啓子は答えた。
「はい…とっても大切な『道義の雷』を…」
 耳にした途端に女性は慌てて身をよじり、さらに啓子が唐突に見せつけた左頬の生傷を目にして仰け反った勢いでパンプスのヒールに足を取られ、背中から線路の上へ転落した。
『まもなく一番線を電車が通過いたします、白線の内側まで───』
 そんなアナウンスが流れるが女性はレールで強く背中を打って呼吸が出来ずに声が出せない。助けを求めるように腕を高く上げるものの落とし物をしたという女の姿はすでにホーム上には無かった。

「ん?」
 突然、ピイィィィィィィィ…!と絶叫にも似た電車の警笛が鳴り響き、盗難車の中で待つ学は駅舎を振り返った。
 すると、用を済ませた啓子が助手席へ乗り込んできた。
「今、なんか凄い音しなかったか?」
「うん。なんか人身事故だって」
 すぐに学はエンジンをかけ、ロータリーを半周して南行きへの国道へ急行した。
「あ、これお土産」
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