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正義と道徳のアクメ
第6章 言え!あの男のモノよりもこっちの方がイイと言えっ!
「僕、この近くでグループホームを経営してまして。色んな事情を抱えた人たちが身を寄せてるんですが、もし良かったらしばらくウチに泊まっていきませんか?」
「行きたいですっ!実は私たち、しばらくちゃんとした所で休めてなかったんで」
「なっ…!」
 啓子は学に相談はおろか、目配せもせずに即答した。
 何で勝手に決めるんだよ…どうして怪しまれるようなことをわざわざ言うんだよ…と、学は腹の中を滾らせるものの口には出せない。
「そしたら決まりですね。それを飲み終わったらウチにご案内いたします」
 男はさり気なく学の耳元へ囁く。
「この町は訳ありの人が流れてきやすい土地柄なんです。グループホームにはテレビもパソコンもない…気がねなく休んでってください…」
 血走った眼光を返す学に、男はアルカイックスマイルで応える。またもや、壁の自分たちの公開手配のポスターと目が合う。
(コイツは…知ってて言ってるのか…?)
 それを確かめる勇気などある訳もなく、ふたりは男の運転する車に乗り込むと山の中腹にあるグループホームへ向かった。


 山あいの道をジグザクに登ること小一時間、学と啓子は温泉旅館を改築したという三階建てのグループホームの建物の前で車から降りた。
「あーっ、代表!お帰りなさいっ!」
 すると、二十歳前後と思われるやや体格の良い女性がトレーナーの裾で手を拭きながら玄関から飛び出してきた。
「はじめましてっ、副代表の遠藤五月と言います!山道、長かったでしょ?」
 五月はショートボブの似合うタヌキ顔の美女で、浅黒い肌に浮かぶ真っ白ない歯が嫌味のない健康的な色気を感じさせた。
「このあたりは旅館がいっぱいあって昔はメッチャ栄えてたんですけどぉ、今はご覧の通り廃屋だらけになっちゃって…」
「五月、それ運転中にお二人にさんざん話したからもういいよ」
「あーっ、ごめんなさいっ!」
「そんなに喋りたくて仕方ないんだったらお二人にウチの説明でもしてあげて」
「あっ、はいっ!えっとですねぇ───」
 五月の底抜けの明るさとかすかに鼻をくすぐる柑橘系の体臭に、学は疲弊し切った心を少しだけ現実から遠ざけることが出来た。

 建物に入ると旅館の名残を残すだだっ広い玄関ホールに出迎えられ、そこから東西に伸びる廊下の梁の下方に『~の間』と部屋名の書かれた木札が連なって見えた。
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