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正義と道徳のアクメ
第6章 言え!あの男のモノよりもこっちの方がイイと言えっ!
 ふたりは利用契約書にサインをして五月に当面の宿代を支払うと、木造りの階段の前で手招きをする代表の後について二階へ上がった。
「お二人はこの『龍の間』を使ってください。僕は本館奥の『鶴の間』にいるので、何かあったらいつでも寄ってください」
 代表はかすかに口角を上げ、
「それ、もう取っても大丈夫ですよ」
頬から絆創膏を剥がす手振りをすると『龍の間』から出ていった。
 八畳ほどの整然とした和室の広縁に出ると、赤みがかった山々の下に見ただけで引きずり込まれそうな深い渓谷が覗き、学は思わず呼吸を止めた。
 早速、啓子が求めてくるのではないかと身構えていたが、
「私、建物の中ちょっと見回ってくるね」
「あぁ」
そう言われて少々拍子抜けした。
 旅の疲れが一気にのしかかり、全身が溶けた鉛のように重い。『龍の間』を出てゆく啓子の背中を見送ると、学はそのまま畳の上で眠ってしまった。

 啓子は建物内を見回ることなく、真っ直ぐに一階の『鶴の間』へ向かった。
 そしてドアをそっと開き、中の様子を伺った。
「はっ…!」
 うなじに刺す気配を感じて振り返ると、先刻までの柔和さは毛ほども見えない仏頂面の代表が立っていた。
「何をしている」
「あ、ちょっと迷ってしまって…」
 金属塊を連想させる冷淡さに実父を重ねた啓子は脇を抜けて立ち去ろうとするも、
「やっ…あぁんっ!」
腕を掴まれ『鶴の間』の中へ放り込まれた。代表は後ろ手で静かにドアを閉じて施錠した。
「こ、これは…」
 窓のない十二畳ほどの部屋の奥には木製の大机が置かれ、それを見下ろすようにグループホームのシンボルマーク入りの大きな布幕が壁に掲げられ、部屋の中央にはキングサイズのベッドが置かれていた。
 と、それだけなら良くある事務所兼住居といったところだが、壁沿いに置かれた鉄棚には使用感のおびただしい性的な玩具がいくつも並び、さらに年齢のバラバラな男女の全裸の写真が何十枚も貼りつけられていた。
「何をしに来た」
「だから、館内を見回ってるうちに迷って…」
「ウソをつけ!公衆の面前で自慰行為をするような異常発情の色情狂が…僕のモノが欲しくて来たんだろう?」
「ど…どうしてそういう発想に…」
「君ら、ウチのグループホームの実情を知ってわざわざあの店に来たな?」
「どういう…ことですか?」
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