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裏切りの騎士は、愛で私を救う
第1章 塔の上

そのかわりに、私のお腹の上に、温もりが広がる。
あたかも、すべてを注がれたかのように。
「……ああんっ!」
私は、声を上げた。
羞恥も、恐怖も、今はない。
すべてが——演技であっても、心は本物だった。
カイルとひとつになれるという、たったひとつの真実だけが、私の全身を、甘く、熱く満たしていた。
カイルが、ぎゅっと私を抱きしめた。
その胸の中は、あたたかくて、震えていた。
「……皇女殿下、大丈夫ですか?」
その声は、いつもよりも小さく、震えていて、
何より——とても優しかった。
私は小さく頷く。
彼は、そっと自分の外套で、私の裸の身体を包んでくれた。
冷たい空気から、守るように。
あたかも、すべてを注がれたかのように。
「……ああんっ!」
私は、声を上げた。
羞恥も、恐怖も、今はない。
すべてが——演技であっても、心は本物だった。
カイルとひとつになれるという、たったひとつの真実だけが、私の全身を、甘く、熱く満たしていた。
カイルが、ぎゅっと私を抱きしめた。
その胸の中は、あたたかくて、震えていた。
「……皇女殿下、大丈夫ですか?」
その声は、いつもよりも小さく、震えていて、
何より——とても優しかった。
私は小さく頷く。
彼は、そっと自分の外套で、私の裸の身体を包んでくれた。
冷たい空気から、守るように。

