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裏切りの騎士は、愛で私を救う
第1章 塔の上

私は静かに頷き、仲間とともに立ち上がった。
この場を、去れる——そう思ったその瞬間。
「……ああ、セリーヌ皇女はそのままだ」
ヴァルドの一言に、場の空気が凍った。
「……何ですって?」
私の足が止まる。振り返ると、ヴァルドが玉座からゆっくりと立ち上がっていた。
「先ほどの剣を奪う姿。実に美しかった。あれほどの気骨を持つ女を、見たことがない」
その目は、冷たく、そしてあまりにも欲に満ちていた。
「だから決めた。セリーヌ皇女——貴女は俺の女にしよう」
塔の空気が、重く、濁る。
私は無意識に剣に手をかける。だが、もうそれは持っていなかった。
「ふざけるな……!」
私が叫んだ瞬間、カイルが一歩、前に出た。
この場を、去れる——そう思ったその瞬間。
「……ああ、セリーヌ皇女はそのままだ」
ヴァルドの一言に、場の空気が凍った。
「……何ですって?」
私の足が止まる。振り返ると、ヴァルドが玉座からゆっくりと立ち上がっていた。
「先ほどの剣を奪う姿。実に美しかった。あれほどの気骨を持つ女を、見たことがない」
その目は、冷たく、そしてあまりにも欲に満ちていた。
「だから決めた。セリーヌ皇女——貴女は俺の女にしよう」
塔の空気が、重く、濁る。
私は無意識に剣に手をかける。だが、もうそれは持っていなかった。
「ふざけるな……!」
私が叫んだ瞬間、カイルが一歩、前に出た。

