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冒険者とエルフが織りなす、野性的で官能的な物語。
第1章 深き森の誓約

ついに、カイランが彼女の懐に飛び込み、弓を叩き落とした。もつれ合うようにして二人は苔むした地面に倒れ込む。カイランは彼女の上に乗り、その細い手首を押さえつけた。エリアーナは抵抗し、彼の腕に爪を立て、その肌を裂いた。
「…殺せ」エリアーナは喘ぎながら、挑戦的にカイランを睨みつけた。
だが、カイランは剣を振り上げなかった。汗と血の匂いが混じり合う中、彼の目に宿っていたのは勝利の光ではなく、もっと暗く、熱い衝動だった。理性は引き裂かれ、本能が支配する。
彼はエリアーナの唇を、奪うように塞いだ。それは口づけというより、互いの生命を喰らい合うような行為だった。抵抗はすぐに弱まり、代わりに熱い吐息が漏れる。服は引き裂かれ、森の冷たい空気が二人の熱を帯びた肌を撫でた。
それはもはや戦いではなかった。憎しみと欲望が溶け合った、極めて野性的な交わりだった。噛みつき、爪を立て、互いの体に己の存在を刻みつける。森の木々が、月が、そして古代の精霊たちだけが、その獣のような結合の証人だった。
夜が明け、朝霧が森を包む頃、二人は静かに体を離した。言葉はなかった。互いの体には新たな傷跡と、昨夜の激しさを物語る痕跡だけが残されていた。
カイランは黙って立ち上がり、「月光の涙」を一輪だけ摘み取った。エリアーナはそれを止めなかった。
森を去るカイランの背中を、エリアーナは静かに見送っていた。二人の間に生まれたのは、愛でも恋でもない。だが、それはどんな誓約よりも強い、血と魂で結ばれた野性的な絆だった。
森は再び静寂を取り戻したが、その空気は以前とは決定的に異なっていた。最も原始的な行為によって結ばれた、冒険者とエルフの物語の始まりを、森だけが知っていた。
「…殺せ」エリアーナは喘ぎながら、挑戦的にカイランを睨みつけた。
だが、カイランは剣を振り上げなかった。汗と血の匂いが混じり合う中、彼の目に宿っていたのは勝利の光ではなく、もっと暗く、熱い衝動だった。理性は引き裂かれ、本能が支配する。
彼はエリアーナの唇を、奪うように塞いだ。それは口づけというより、互いの生命を喰らい合うような行為だった。抵抗はすぐに弱まり、代わりに熱い吐息が漏れる。服は引き裂かれ、森の冷たい空気が二人の熱を帯びた肌を撫でた。
それはもはや戦いではなかった。憎しみと欲望が溶け合った、極めて野性的な交わりだった。噛みつき、爪を立て、互いの体に己の存在を刻みつける。森の木々が、月が、そして古代の精霊たちだけが、その獣のような結合の証人だった。
夜が明け、朝霧が森を包む頃、二人は静かに体を離した。言葉はなかった。互いの体には新たな傷跡と、昨夜の激しさを物語る痕跡だけが残されていた。
カイランは黙って立ち上がり、「月光の涙」を一輪だけ摘み取った。エリアーナはそれを止めなかった。
森を去るカイランの背中を、エリアーナは静かに見送っていた。二人の間に生まれたのは、愛でも恋でもない。だが、それはどんな誓約よりも強い、血と魂で結ばれた野性的な絆だった。
森は再び静寂を取り戻したが、その空気は以前とは決定的に異なっていた。最も原始的な行為によって結ばれた、冒険者とエルフの物語の始まりを、森だけが知っていた。

