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女園のシキタリ
第1章 悪夢の規律

甘い香りに迎えられ、男達が鼻息を荒くする中、
「一階のココが貴男達に割り当てられている部屋よ」
案内された部屋を覗き込み、私達は高揚から一変、身体が固まっていた…
一人独り別々の個室を期待していたが、
ソコは扉さえ無い、病室の様な4人一緒の狭い空間である…
勿論、トイレも風呂も付いていない…
部屋の四方に4つのベッドが配置され、
それぞれが一枚の薄いカーテンで仕切られるようになっているだけだった…
(…そ、そんな…コレじゃあ…)
男達は皆、同じこと懸念していたに違いない…
「フフッ…私達も経験してきたけど、
コレだと男子は特に一人になれる時間がなくて、ツライわよねぇ~」
去年1年間、同じ様な部屋での生活を強いられた二年生は
このツラさを身を以て味わっているのだろう…
「カーテンを閉めても、薄っすらシルエットが透けちゃうし、
ティッシュを使う時の小さな物音とか、臭いなんかも駄々漏れになっちゃうから、
隣でナニしてるか、バレバレだもんねぇ~」
「…」
彼女達も男の頭の中の疚しいコトは全てお見通しに違いない…
「残念だけど、この寮に入った時から既に、
貴方達の看護師としての勉強は始まってるのよ。
ココは病気になって入院した患者さんの気持ちをよく理解できる様にって、
ワザとこういう病室の大部屋みたいな作りにしてあるの。
貴方達もこの部屋で朝から晩までずっと一緒に過ごしていれば、
嫌でも理解できるようになってイクから…」
意味深な笑いが男達を震撼させる…
「…あ、あの…すいません…トイレとかお風呂なんかは…」
逃げ道を求める様に、一人の男が慌てて尋ねていた…
「トイレは2階の一番奥になるけど…女子と兼用よ」
「…け、兼用って…」
男達は一際驚かされる…
「この寮って、つい三年前までは女子寮だったから、
トイレもお風呂も男女の区別がなくて、全て共同なのよ」
「だから、トイレは女子と鉢合わせになることもあるし、
お風呂に関しては、基本的に男子は女子が入った後の
夜9時から10時までの1時間になるから、今からきちんと憶えておいてね」
(…だ、だったら…一体、何処で…)
逃げ道を絶たれ、男達はココでの耐え難き日々を考えさせられる…
そう…この寮では、男が独りっきりになり、イキ抜きできる場所は何処にもなかった…

