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夜来香 〜若叔母と甥、禁忌の果て〜(改訂版)
第26章 クリスマス・イブ 〜狂喜〜
何をするわけでもなく、ソファに背中を預けていると、インターフォンの音がした。
結奈は思いのほか早かったと思いながら、壁のモニターに視線を送る。
背が高いのか、近づき過ぎなのか、顔はカメラに映っていなかった。
結奈は首だけをモニターに向けていたが、背中を浮かせてモニターを見つめた。
【なんで?……】
宅配業者のユニフォームを着ていない。
ジャンバーを着ているのだろうが、前を開けている。
インナー越しにでも異常な筋肉の張りのある胸板だと思い、結奈は立ち上がっていた。
一旦、モニターが暗く落ちると、また音がしてモニターにガタイのいい男が映る。
「居ない?…ねぇ、居ないの?…」
その抑揚のない声色に、結奈はオートロックの施錠を解いた。
「あ、なんだ…居るんだ…」
その声を残して、男はモニターから消えた。
結奈はいつ来るかも分からない玩具をぼぉっと待っていただけなのに、急に鼓動が早くなっていた。
【岩田の指示?…そんなわけあるわけない……】
ただ、今エレベーターに乗っているだろう男は間違いなく小野だ。
ピンポーン…
今度は玄関のインターフォンが鳴り、覗き込むように小野の顔が映っていた。
結奈は返事をすることなく、廊下を歩いていく。
【なんであの男がここに来るわけ……】
内側から鍵をを開けるなり、ドアが開いた。
大きな身体がドアを引いて中に入ってくる。
「ねぇ、あんたとセックスしたくて我慢できなくなってんだ…」
【ほんとにコイツはバカだ…ストレートにも程がある……】
結奈は一つ溜め息をつくと…
「岩田はここに来ること知ってるわけ?……」
小野は少し困った顔をした。
「いや、兄貴は勝手にあんたに会いに行くなって言ってた…」
やっぱり、岩田の差し金じゃなかった。
小野は勝手に靴を脱ごうと靴の踵をもう片方の靴に当てる。
結奈は小野の分厚い胸板に手を当てた。
「ねぇ、車で来たの?……」
「うん、ハコバン…」
「ここじゃだめ…岩田にバレたら怒られるんじゃないの……」
「兄貴にバレたら殺される…」
「だったら、車で待ってて…私もすぐに降りるから……」
「ほんとか?…」
「私としたいんじゃないの?……」
「わかった…」
小野は脱ぎかけた靴に踵を収めると、素直に玄関から出ていった。

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