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銀の木洩れ日亭へようこそ
第3章 魔法を嫌う森
「今となっては元、大魔術師だけど。
魔法に飽いて、魔力を打ち消すこの森で、宿屋でもやりながら平穏に余生を過ごそうと思い立ったのが2週間前。
来ない客を待ちながらぼんやり過ごしていたんだが、5日前か、木の実拾いをしてた時に君を拾ったんだよ」
随分でっかい収穫だ、とルチアは思い出し笑いを喉の奥に忍ばせる。
ジークは彼女の言葉の端を聞き咎め、膝を乗り出した。
「それだ。貴方は確か、前にもその話を…魔術師には酷な森、と。」
追っ手を心配する必要はないと、確かに夢見心地に耳にした。
魔法に飽いて、魔力を打ち消すこの森で、宿屋でもやりながら平穏に余生を過ごそうと思い立ったのが2週間前。
来ない客を待ちながらぼんやり過ごしていたんだが、5日前か、木の実拾いをしてた時に君を拾ったんだよ」
随分でっかい収穫だ、とルチアは思い出し笑いを喉の奥に忍ばせる。
ジークは彼女の言葉の端を聞き咎め、膝を乗り出した。
「それだ。貴方は確か、前にもその話を…魔術師には酷な森、と。」
追っ手を心配する必要はないと、確かに夢見心地に耳にした。