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銀の木洩れ日亭へようこそ
第3章 魔法を嫌う森
姿勢を正す目の前の青年にルチアは事も無げに答える。
「ああ。ここでは魔法は無力化されるんだ。生半可な魔法だと発動もしないよ」
「無力化?」
「なんでかは知らないけどね。まあ、人の魔力に影響する場所はそんなに珍しいわけでもないし。ペリウ湖なんかは有名でしょ」
エーデルシュタインから遥か南にある、魔力を増幅させる湖沼地帯。魔術を扱う者であれば知らぬ者のない名にジークも頷く。
多量の出血と極度の疲労に朦朧とする意識に刷り込まれた、迫り来る森の影をジークは思い返した。
「だからなのか…森の上に差し掛かった時に、羽が消えてしまった。焦ったよ。お陰で追っ手の雷に直撃せずに済んだけど」
「ああ。ここでは魔法は無力化されるんだ。生半可な魔法だと発動もしないよ」
「無力化?」
「なんでかは知らないけどね。まあ、人の魔力に影響する場所はそんなに珍しいわけでもないし。ペリウ湖なんかは有名でしょ」
エーデルシュタインから遥か南にある、魔力を増幅させる湖沼地帯。魔術を扱う者であれば知らぬ者のない名にジークも頷く。
多量の出血と極度の疲労に朦朧とする意識に刷り込まれた、迫り来る森の影をジークは思い返した。
「だからなのか…森の上に差し掛かった時に、羽が消えてしまった。焦ったよ。お陰で追っ手の雷に直撃せずに済んだけど」