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後宮艶夜*スキャンダル~鳥籠の姫君は月夜に啼く~
第4章 求婚と蜜月
「それから」
 法明は懐から綺麗な巾着を取り出した。薄紫色のそれをそっと開くと、例の紫水晶の簪が現れる。
「これを貰ってくれないか」
「―」
 芳華は愕いて彼を見上げた。また、彼の顔が紅くなる。
「鳳凰の簪―」
 芳華の呟きに、法明は頷いた。
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