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後宮艶夜*スキャンダル~鳥籠の姫君は月夜に啼く~
第4章 求婚と蜜月
翌朝になった。芳華は自分で今まで降ろしていた髪を結い上げ、頭頂部で髷を作った。その髷に背後から法明が紫水晶の簪を挿してくれる。例の鳳凰に似た鳥を象った簪である。紫水晶といっても、極めて色の淡いもの(ラベンダーアメジスト)だ。
これで芳華は法明の正式な妻となった。操国では良人となった男が新妻の髪に求婚の証として贈った簪を挿した時点で、正式な婚姻関係が発生する。これは国の法律でも定められていることだ。