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後宮艶夜*スキャンダル~鳥籠の姫君は月夜に啼く~
第4章 求婚と蜜月
 法明は首をひねっている。芳華は知らず胸の前で両手を組み合わせていた。もちろん歓んでくれるとは思っているけれど、やはり少し心許ない部分もあるのだ。
「あのね。今日、雲さんのところに行ってきたんだけど」
 雲さんというのは産婆の雲慶紀のことだ。この界隈では、難産になって医者も見放した妊婦を何人も無事身二つにしたことで知られる腕の良い産婆である。
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