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後宮艶夜*スキャンダル~鳥籠の姫君は月夜に啼く~
第10章 後宮艶夜*スキャンダル 深き眠りの底で~浄心院での日々~
「その追加の四人の中の三人をほぼ同時に身籠もらせたのだから、確かにたいしたものね」
鵬純は子どものように口を尖らせた。ただ一人、心を許せる祖母の前では、三十歳の皇帝もただの幼児のようになってしまう。
「止めて下さい。それでは俺が世にも好き者みたいではないですか!」
「あら、英雄色を好むという諺もあるほどだわ。結構じゃないの」
祖母は軽やかな笑い声を上げた。