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後宮艶夜*スキャンダル~鳥籠の姫君は月夜に啼く~
第10章 後宮艶夜*スキャンダル 深き眠りの底で~浄心院での日々~
「石榴茶を頂いていたのよ。少し冷めてしまったけど、いかが?」
「頂きます」
鵬純は祖母が手慣れた様子で茶器から湯飲みに石榴茶を注ぐのを見ていた。こういう身の回りのことを祖母は皇后になってからも割とよく自分でやっていた。そのことを庶民根性が抜けないだとか、賤しい生まれだからとか、良く言わない者が多いことも彼は知っている。
しかし、彼はそんな祖母の飾らないところが好きだ。
「頂きます」
鵬純は祖母が手慣れた様子で茶器から湯飲みに石榴茶を注ぐのを見ていた。こういう身の回りのことを祖母は皇后になってからも割とよく自分でやっていた。そのことを庶民根性が抜けないだとか、賤しい生まれだからとか、良く言わない者が多いことも彼は知っている。
しかし、彼はそんな祖母の飾らないところが好きだ。