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後宮艶夜*スキャンダル~鳥籠の姫君は月夜に啼く~
第11章 後宮艶夜*スキャンダル 接近~二つの心~
と、皇帝が意味ありげな笑みを浮かべた。
「どうした? 胸許を押さえて。そこに何があるのかは知らんが、そなたがここに来たのは何も大人しく俺に抱かれるためではなかろう?」
紫蘭は唇を噛みしめた。既に皇帝に見抜かれている。この男、やはり、ただの女好きの馬鹿ではないらしい。紫蘭は懐から懐剣を取り出し、鞘を払った。
「操国の民のため、亡き先帝陛下のため、お生命頂戴仕ります。お覚悟を」