パソコンから！ケータイから！スマホから！無料でどこでも気軽に楽しめる官能小説サイト

第12章 後宮艶夜＊スキャンダル～鳥籠の姫君は月夜に啼く～ 二代后

　半ば強制的に召し上げられてから、皇帝が夜を共にするのは専ら紫蘭だけだ。元々、女には淡泊で後宮に近寄ることもあまりなかった皇帝だという。後宮にやって来るのは世継ぎを儲けるために義務的に何度か側室たちと夜を共にしたときだけと聞いた。
　苑貴妃が懐妊した後はまた後宮には来なくなり、それから何年かして再び、皇子を儲ける必要性ができて何度か後宮にやって来て新たに迎えた三人の妃がほぼあい前後して懐妊した。以後、紫蘭と出逢うまで、皇帝はまた後宮から遠ざかっていた。