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後宮艶夜*スキャンダル~鳥籠の姫君は月夜に啼く~
第13章 後宮艶夜*スキャンダル 嫉妬~心に巣喰う魔物~
「お姉ちゃま、綺麗。誰?」
無邪気な物言いに、背後の宮女たちがざわめく。たとえ世継ぎの皇子であろうと、皇后に対してはいささか無遠慮すぎるというものだ。それは引いていえば、生母の苑貴妃の教育が行き届いていないことを如実に物語っていた。
だが、紫蘭はそれも仕方ないことと思った。何しろ、鵬雄はまだ四歳の幼児なのだ。それも生母が教えていなければ、初めて逢う紫蘭を皇后だと理解できるはずもない。
無邪気な物言いに、背後の宮女たちがざわめく。たとえ世継ぎの皇子であろうと、皇后に対してはいささか無遠慮すぎるというものだ。それは引いていえば、生母の苑貴妃の教育が行き届いていないことを如実に物語っていた。
だが、紫蘭はそれも仕方ないことと思った。何しろ、鵬雄はまだ四歳の幼児なのだ。それも生母が教えていなければ、初めて逢う紫蘭を皇后だと理解できるはずもない。